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札幌のインポーターのファーマーズさんからのメールを紹介したい

ポートランドから美味しいビールを持ってきてくれているインポーターのファーマーズさん。ビアセラーサッポロというお店もやられています。我々のような小売店に向けて入荷情報などをメールで送ってくれているのですが、今回のメールの内容が個人的にグッと来まして、この初取り扱いになるブルワリーのビールを発注することにしました。

内容の転載許可をいただいたので、みなさんにもその内容を共有できたらと思います。文章をいじっちゃうのはアレなんで、そのままにしています。

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以下新規取引醸造所2軒の紹介です。

やや経緯や意義などを主観で記しますので長くなってしまいます。本当に長いです。商品スペックなどは資料をご覧いただければ幸いです。

まずはフォアランドから。

フォアランドビールは地元パシフィックノースウエストの自然環境からインスパイアされ誕生したブルワリーです。

オーナーのSean Burke(以前はThe Commons Breweryに在籍し、Von Ebert - Glendoveer Breweryを経て独立)は伝統を重んじて造り、良質なモルトを利用するラガー、ホップの種類別特徴を良く反映させたビール、ウィラメットバレーで収穫されたものを使ったワイルドエールにフォーカスを当てていく予定です。

コモンズ時代から関わりのあるショーンさん。

つまり我々のインポート開始時からのお付き合いとなり、これまでの我々の活動を本当に素晴らしいものにしてくれました。

カスケードを繋げてくれたのもコモンズでしたし、和泉ブルワリーの和泉さんを熱血にしたものコモンズでした。

そのコモンズブルワリーの魂を持ってヴォンエバートに携わることになり、同時に我々との取引もそちらで再開をしていただきました。

そして遂に独立し、ローカルでビールを拡げることと同義に、日本への輸出を考えていただき取引が始まりました。

当然ながらショーンさんの経歴、そして造る量から言っても現地での消費完結はできてしまいます。よりビジネス的に潤わせたいから日本に向けてビールを送るわけではありません。

我々がそのインポートの意味を強く考えるのと同じく、彼らもまたエクスポートに意味と意義を持たせて届けてくれます。

次にオールドタウンについて。

Old Townとポートランドの絆は深いです。いや因縁と言えるかもしれませんが、それはポートランドの変わり者精神を体現したものと呼べます。

1947年4月にピザ屋さんとしてオープンし、 たちまち市民の憩いの場となりました。

地元の人々は集まって食べ飲みしながら遊ぶ感覚で利用していました。それは40年経った今も変わっていません。

ポートランドのヒストリックオールドタウンに位置し、ポートランド最古の建物であるマーチャントホテルビル内にあります。そのためOld Town Pizza & Brewingと名乗っています。

現オーナーのAdam Milneは9歳の誕生日パーティをOldTown Pizzaで祝い、それ以来大好きな場所になったと言います。

長年熱は冷めず遂に2003年持ち主であったAccuardi家からOld Town Pizzaを獲得。2008年に彼は自宅近所のノースイーストポートランドに2つ目の店舗もオープンしました。

歴史ある本店に見合うように、再生品やリサイクル用材を利用し、サステナブルでノースウエストらしさを前面に打ち出しています。

そこから更に3年後、ビールを造りだしOld Town Brewingがスタートしました。

コミュニティはアダムミルネさんの情熱がつくり上げたもので、それはクラフトビールのコミュニティにも伝染しています。※アダムさんは札幌にも来てくれたことがありますよ。

そのパッションでOld Town Brewingは2つの大増設を行い、パッケージビールも造り始め、また複数のアワードを受賞するに至りました。

世界最高のビールを造ることを目指しています。

彼らの使うロゴに浮かぶ白鹿。これはポートランドの有名なサインにも使われています。

White Stag Signと呼ばれる白鹿の看板はポートランドの象徴とも呼べるものです。

オールドタウンはその白鹿を使わせてもらっているのか?実はそうではなく、オールドタウンが先にこの白鹿をモチーフにしたと言います。

それによりポートランドは街として権利を主張しオールドタウンを訴えるに至ったのですが、なんと結果はオールドタウンの勝ち。

これはまさしくポートランドのクラフツマンシップの象徴でもあり、変わり者が変わり者として貫くことを讃えている証でもあるのです。

一見すると街との深い仲を示すかのようなロゴですが、紐解くと因縁も絆もない混ぜになった歴史が刻まれています。オールドタウンが天邪鬼たちからのリスペクトを集める理由でもあります。

我々ビアセラーサッポロがこのオールドタウンとの取引に至ったのは、もちろん魅力的なビールであったからなのは言わずもがなですが、昨今のポートランド事情を危惧していたことにも起因します。

コロナ禍以前よりポートランドは資金力を持ったところでなければ、新たな場所で何かを始めることが許されないような土地になってしまっていました。

現地の方々が「ポートランドがどこにでもある街になっていく」と嘆いていたのを思い出します。

ポートランドがポートランドたりえるのは、変わり者が変わり者として居続けることができる素晴らしさです。当然ながら陰と陽二つの面がありますが、それでも魅力的な土地でした。

ポートランドのローカルを煮詰めたような面白い場所がたくさんあり、またその歴史も他の都市には真似できないところまで到達していたように感じます。

その街の素晴らしさが遂に表立って取沙汰されるようになってから、人も車も増え続け物価は上昇の一途を辿っていたのです。

そうした中で弊社の取り扱い先の醸造所もかなりの数が閉業しました。すでに開始当初から取り扱いのあるところは片手に収まる程度。

ショッキングなことにオレゴン州最古のブルワリーであったブリッジポートの閉店も起こりました。

我々の中でポートランドはそうした文化を絶やさない土地であり続けるものだと思っていました。変わりゆく中でそれに流されることは決してないと。

ただその波があまりにも激しくなっていたことに我々は気付き、ポートランドと姉妹都市であるここ札幌で彼らの情熱の結晶クラフトビールとハードサイダーを販売させてもらっている身として、手助けできることはないかと常々考えるようになりました。

そしてこのコロナ禍はポートランドのみならず世界中を蝕み、その問題をより難しくさせてしまいました。

ですが我々の仲間であるポートランドのブルワー達は、日本に向けて素晴らしいビールを造ってくれています。それはポートランドで消費されるビールと一緒に造るついでなどでは決してありません。オリジナルビールをたくさん日本に向けて造ってくれていることからも見て取れると思います。

仲間たちからの紹介で繋がったオールドタウン。

彼らの持つコンセプトと歴史は、気付けず何もできずに手から滑り落ちていってしまった過去の取引先を内包したものでもあると言えます。

これからもポートランドとの関係を大事にしていくために、彼らオールドタウンと手を結んで、今取引している先すべてとの繋がりをより強固なものにしていこうと思いました。

それがオールドタウンとの取引スタートに至った経緯です。

では是非この2軒の新規取引醸造所をどうぞよろしくお願いします。

長々とすみません、ご覧いただきありがとうございました。
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遠くアメリカのポートランドとも仲間とのつながりによって、日本にビールが来て、我々もそれを楽しむことが出来ています。こういった輸入されてきている背景を知れたことが自分にとっては結構心に来るものがあったので、ご紹介させていただきました。

ビールの方もぜひ宜しくおねがいします。